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archive on the minor

過去帳の類

Star People / Miles Davis

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ジャズロックである。音楽を模索することに疲れ、前線から退却したマイルスがマジ顔で戦いに戻ったのは本作だったのではないか。前作We Wantでは、若いメンバーに押されてまだチト置いてきぼりだったマイルス。本作では無理しちゃってるけど、眼光鋭くメンバーを制御し、マイクスターンもマーカスもアルフォスターも頭から湯気を出しながら演奏しているに違いない。

何かと話題に上らない本作であるが、実はマイルス史上最高の(スタジオ)ライブ盤であると勝手に認定したい。作り込み要素は皆無。ミノシネルがひたすら隙間を埋めて煽っても、誰も止めない。いや誰か止めてやれ。

次作から何故かデジタルな作りに変貌し、マーカスの作り込み要素が加わると、もはやマイルスは完全にアイコン化する。そしてそのまま1991年に亡くなってしまうのだ。

今更ながらマイルスの軌跡を追ってみるも、時代の波に乗るもしくは時代の波を作る度に変貌するせいで、マイルスの実像はつかみづらい。あえて悪い言い方をすれば「節操のない音楽家」ということになろう。ああ、怒られる。きっと誰かに怒られる。

そんなマイルスが65才で亡くなったと知り驚いた。亡くなったのは80才くらいだと思っていたから。時代に精気を吸われていたのか、時代に精気を吹き出していたのか。トランペット奏者だから後者だな。

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基本的に口を開けて叩くアルフォスター。